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シロのこと(8)

2021年1月10日

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高校三年の秋。

シロが我が家を去ってから、早10年が経とうとしていた。

※下の方におまけ「美術部のヤバめな人たち」のご紹介があります。

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(シロちゃんシリーズを初めて読む方は、はじめにシロのこと(0)〜プロローグ〜を最後までお読みください。)→

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ここまで読んでくださって、どうもありがとうございます。

お話は、最も閲覧注意の場面は越えたものの、

シロちゃんの行く末や両親の対応、そして私ゆんの子供時代の現金で軽薄な態度などに

モヤモヤを抱えながら読み進められていることと思います。

前回の冒頭でも書いた通り、このお話は

当時の私の未熟な目線で見聞きし、感じ、記憶した通りに描いています。

そして物語は、小学校低学年の時代から高校三年へと時を移します。

それにともない私の幼かった心もそれなりに少しずつ成長し、

幼い頃は気づけなかったこと、未熟な心では見えなかったもの、

そうした大切なものが少しずつ(アホなんで本当に少しずつですが)

心に届きはじめます。

今回のお話の父の会話シーンを読むと、父がひどくシロちゃんに対してドライで

冷たいほど割り切っている印象を受けるかと思います。

でも、物語をさらに先の先へ読み進めた後でもう一度この第8話を読み返せば、

この時の父の本当の気持ちをおそらく分かっていただけるのではないでしょうか。

当時の私自身がそうだったように。

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『シロのこと(9)』につづく→

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